双極性障害という診断名のもつパンチ力
はじめて心療内科を受診し、「双極性障害かもしれない」と診察された時、正直ショックでした。
「まだ病気まではいっていない」「病気だとしても適応障害かな」と思いたかった気持ちと、「双極性障害!躁うつ病!」という名前のボリュームと。
同じく心の病気で通院している友人の勧めもあり、精神科医の先生方によるyoutubeも見始めました。
いろんな方が投稿されていますね。
それらによると、双極性障害の場合、うつ状態を抜け出しても、コントロールするために気分安定薬を飲み続ける必要がある。コントロールができていないと、再発の頻度がひどくなる。などなど…
えっ、双極性障害って、もしかして「一生お付き合い」の病気なの!?
病院に行って薬をもらって、もしかしたら休職もして、1~2か月したら元気になった!という感じかな…と思っていた私。長年、もしかしたらずーっと薬を飲みつつ、この病名を背負っていかなければならないかもしれない、ということは、初診から2か月近くたった今でも受け入れがたい内容です。
HSP、繊細さんとは。
ちょうど心療内科に通い始めた頃に出会ったのが、この本です。
「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本 著:武田友紀HSP専門カウンセラー
表紙の写真を載せると著作権違反になるかもしれないと聞いたので、やめておきます。
HSP(Highly Sensitive Person)は、日本語に訳すと、「とても繊細な人」。人口の5人に1人いるといわれています。90年代後半に、アメリカの心理学者 エレイン・アーロン博士が提唱しました。
HSP(とても繊細な人)とは? ストレス・お悩み解決術 | NHK健康チャンネル
お恥ずかしながらこれまで知らなかったのですが、かなり有名な言葉のようです。
ネットで検索するとたくさん出てきました。HSPの人が当てはまる特性というのが色々あるようです。さっそくHSP度チェックリストなるものをやってみますと、サイトやチェックした時期によっても異なりますが、私はHSP度66~85%らしいです!準HSPというところでしょうか。
HSPはDSMに指定はされてはおらず、心理学上の概念であり精神医学上の概念ではない
ハイリー・センシティブ・パーソン – Wikipedia
また、HSPは精神医学的な病気の名前ではなく、心理学的に気質を現したもののようです。そのためでしょうか。youtuberの精神科医の先生にも、「HSP」に拒絶反応を示されてる方もおられれば、普通に「HSP気質」と表現されている方もおられました。
そこで私。「私って双極性障害なんていう大層な病気なんじゃなくて、ただこのHSP気質で、ちょっとしんどいのがたまってるだけなんじゃないの!?」と思い、藁にもすがる思いで読み始めたのです。
驚いた、文字が頭に入ってこない。本が読めない。
読み始めてびっくり。内容が全く頭に入ってきません。もともと読書は好きな方で、特に今年に入ってからの1~2カ月はかなりハイペースで読書してきました。うつで通院している友人に相談すると、「確かにそういう時期あった!」と言われました。物忘れやうっかりミスもひどかったので心療内科に行った時に相談しましたが、うつ状態の時はそういうものだそうです。
今私に必要な本なのに読めない!結局1か月半ほどかかって、なんとか読み進めました。
肝心の本の内容と感想
・繊細さん=HSP気質の人の特徴
・繊細さんが「鈍感にならず」「繊細なままで」幸せになる方法 が、優しい表現で書かれていました。
繊細さんには色々な特色があるようで、同じ繊細さんでも視覚に敏感だったり聴覚に敏感だったり、それぞれ違うそうです。私も「これわかる!私のこと言われているみたい!」とズバリ当てはまる内容もあれば、「??そんなことに敏感な人いるの?」と全くピンとこない内容もありました。
気になったのは、いろんな繊細さんをひっくるめて「繊細さんはこうだからこうしたらいい」「繊細さんというものは」と言い切ったような表現が目立ったこと。一部スピリチュアルな内容もあり、ちょっとひいてしまいました。こういうところが気になるのも、私が「準繊細さん」だからかもしれませんね。
この本では「繊細さんとは、感覚が敏感で、いろいろなことに気がつく人」のように書かれていましたが、私は「感覚はやや敏感で、それを過剰に考えすぎてしまう人」です。この本のタイトルは「気がつきすぎて疲れる」ですが、私は「気になりすぎて疲れる」ですね。
そこで「繊細さんとは」という冠を外して読み進めたところ、すんなりと頭に入ってきました。実際、繊細さんであろうがなかろうが、人が幸せに過ごすためのポイントとして読める内容も多かったと思います。パートナーへの伝え方、職場での振る舞い方、試してみようかなという具体例がいくつも記載されていました。
実際にこの本を読んだことで、主人との関係が改善しました!
同じ事柄に対しても、私は「どうしても気になってしまう」し、主人は「全く気にならない」という場合があると確認しあえたのがよかったです。それ以降、私が悩んでいると「気にしすぎ」と声をかけてくれることが増えました。感覚の違いを言葉にして確認しあうことも増えました。
例えば、シンクに洗い物がたくさんたまっているのを見た主人がため息をついた時。私は「もうちょっと洗っとけよ。こんなに溜めやがって」と非難されている気がしていました。でも主人はただ単純に「うわ~たくさんあるな。洗うの大変だ」と思っていただけだそうです。
まとめ
どうやら「準HSP気質」らしい私。
私が双極性障害だったとしても、もし仮にそうでなかったとしても、この本によって生きづらさを改善するヒントをもらえました。「HSP」「繊細さん」関連の本はたくさん出版されていますので、また読んでみようかと思います。特に、HSP提唱者のエレイン・アーロン博士の本が気になっています。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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